”サッカー×国際協力”を生業にしたい20代女子の挑戦記録

サッカーが大好きで、国際協力に関心のある20代女子の挑戦を書き連ねます。

モスタル(ボスニア・ヘルツェゴビナ)で取り組んでいるもの

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ちゃお!さとみです。

 

今日は、ここボスニア・ヘルツェゴビナでの活動内容をまとめて書きたいと思います。

 

⓵マリモストでのインターン

前の記事でも触れた通り、モスタルに“リューガク”している一番の理由はこれです。マリモストでは、異なる民族・宗教の子どもたちを集め、スポーツを通じた人々の和解を目指しています。私はコーチとして練習のお手伝いをしたり、子どもたちへのワークショップの企画運営等に携わっています。春から活動がより盛んになる予定です。

 

 

⓶現地での学生生活

 モスタルにいる間、現地の大学にも通っています。モスタルには大学が二つあり、現状では宗教・民族によって通う学生が分かれています。私が通う大学はモスタルの東側にあるムスリム系の大学で、大学内にモスクがあったりします。こちらの大学では体育学部に所属しています(日本では体育を専門として学んだことはなかったが、体育を第二の専門として身につけたかったため)。また、体育関係の授業に加えて英語(コミュニケーション系)の授業も履修しています。

これは来る直前まで知らなかったことですが、モスタルでは私が日本人留学生第一号だそうです。この道を切り拓いたことは、大学側としてはとてもプラスのことだそうで、どの先生も私の存在をとても大事に扱ってくれます(笑)私自身も次の日本人留学生に繋がるといいなあと思うので、紹介ビデオを作ったりこれからしていこうと思っています。

 

 

⓷地元女子サッカーチームへの所属

 モスタルにあるZF/NK EMINAという女子サッカーチームに所属しています。当チームは学生から社会人まで世代も出身地もとても幅が広いです。多様性を感じることのできるチームだからなのか、私もすんなりと受け入れてもらうことができました。チームメイトの多くが世代別代表に選ばれたりしていて、とてもレベルの高いチームですが、まずは試合に出ることを目標に頑張ります。

 

 

日本語教師

 ふとしたことをきっかけに日本語教師になりました。私が通っているクロアチア語の語学学校で出会ったほかの先生が「日本語コースをやってくれないか」と依頼してくれたためです。週に2回、1時間半ずつ、3か月ごとの更新という悪くない条件だったため、また生徒は英語に問題もなく、現地語がよくわからない私でも教えるのにもそこまで困らないということもあって引き受けることにしました。現在は4人生徒がいて少しながらもお給料をちゃんともらって超初級日本語を教えています。私は日本で教職課程を履修していて、教育実習にも行っていたので「教える」ということに躊躇いを感じることもありませんでした。やっておいて無駄なことはないなぁと改めて実感しました。

 

 

⓹週二回の現地語コース

 モスタルには、語学やpcスキルなどを習得できるコースを無料で提供している「カルチャーセンター」という名の場所があります。そちらではボスニア語のレッスンが週2回開講されており、申し込みさえすれば誰でも受けられます。私も10月から通っていて、この間やっとA1が終わったところです。A1が終わって、やっと現地語の輪郭が掴めてきたのと、単語さえわかれば簡単な文章を作れるようになりました。もっと頑張って帰る頃にはB1終了を目指したいです。

 

 

それと合わせて、今後予定している活動内容もいくつか書いておきます。

 

⓵マリモストで女子クラス開講!

 これは一番叶えたいことで、むしろこのためにモスタルに来たと言っても過言ではないのです。ある程度大きくなった女子を対象に女子クラスを設けたいと考えています。私自身が男の子とサッカーをやってきてメリットもデメリットも感じてきましたが、思春期を迎える女子にとっては、やはり女子だけで活動する方が思いっきりできることも増えるし、余計なことで悩まずに済むということは身をもって経験しているので、こちらの女の子にも思い切ってサッカーを楽しんでもらうために、環境を整えたいです!

 

 

⓶2大学間交流

 前述した通りモスタルに2つの大学があり、ハッキリとわかれているので両大学の学生同士が交流する機会がほとんどありません。そのため、私がいる間に大学生同士が交流できる機会を創出したいと思っています。

 

 

⓷マリモストで折り紙・相撲教室

 マリモストでは既に不定期で世界各国についての紹介を行っており、日本の文化紹介も一度しました。今度は、見るだけでなく簡単に日本文化を体験してもらいたいと思っています。折り紙と相撲は誰でも簡単に体験ができるので、ぜひ子どもたちにその楽しさを知ってもらいたいと思っています。

 

 

⓸チームメイトと寿司パーティー

 私が所属するEMINAのチームメイトは私のことをとてもよく慕ってくれています。私も皆に何かお返しがしたいので、帰るまでに2~3回くらいは寿司パーティーを開いて、一緒に作ったり食べたりしたいです。日本のことを身近に感じてもらいながら、楽しい時間を過ごせれば満足♪

 

これらはぜひ全部叶えたいです。

 

 

今回はモスタルでの活動内容(予定含む)をまとめて紹介しました。また今度詳細をアップデートしていきたいと思います!

 

スポーツ×国際協力という分野に携わってみて感じること

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こんにちは、さとみです。

 

今日は、実際にスポーツ×国際協力という分野の活動に携わる中で感じていること、について書きたいと思います。

 

私は現在ボスニア・ヘルツェゴビナという国で、スポーツを通じた民族和解を達成するためのスポーツアカデミーでインターンをさせてもらっています。

 

実際に現地でその活動に携わる中でわかってきたことがたくさんありました。

その中で最も感じたことについて書いていきます。

 

スポーツ×国際協力という分野で広く活動を捉えたとき、やはり課題としてあがるのは「成果が見えづらい」ということだと思います。

 

例えば、私が携わっている「スポーツを通じた民族和解」という活動では、正直成果を出すのは難しいと感じています。

もちろん、短期的でわかりやすい成果を出すことは可能です。例えば、アカデミーに所属する子どもの数、活動実績等。

 

ただ、団体の趣旨である「人々の和解」という点についてはどう成果を見出せるでしょうか?

 

”何をもって和解が達成されたといえるのか。”

加えて、

”スポーツが確実にそれに寄与したとどう示せるのか。”

 

これが成果に関する一番の大きな課題であり、スポーツ×国際協力という分野の弱みでもあると感じています。

 

 

現場では、とにかく活動を続けることが最優先で、最終的なゴールや成果など日々の活動では強く意識はしていません。

それらは活動を何年も続けていった、その後からついてくるものと認識している印象を受けます。

 

この成果が見えづらいという点を受けて、私が確信したことがあります。

 

それは、スポーツだけで何かを変えるのはムリ。ということです。

 

スポーツが何かを変えるキッカケになり得ることは事実でしょう。

しかしそれだけで何かを変えられるわけではないと思っています。

 

スポーツを通じて得たキッカケをもとに、次の行動に移さなければなりません。

そのためスポーツ×国際協力というのは、他分野との繋がりが非常に大切です。

 

スポーツ→教育、スポーツ→政治、スポーツ→医療、どんな分野でも繋がりを見出せる可能性があること、それはスポーツの強みです。

そのためスポーツ×国際協力の分野で活動する団体には、スポーツで得たキッカケをどう社会で活かすのかを考える必要性があるでしょう。

 

スポーツという入り口から、どんな出口へ向かうのか。

そのプロセスには他分野の知識、他団体・組織との繋がりが欠かせません。

 

私が携わっている団体は、現段階では活動を続けていくこと・広げていくことで手一杯ですが、将来的に他分野・組織と強く繋がっていけたらいいなと思います。

また、もし将来私がスポーツ×国際協力の分野で運営側に携わることがあれば、この点は特に注視していきたいです。

 

 

”和解(reconciliation)を一番に意識しないこと”が本当の和解に繋がる??

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(今日書くことのまとめ)

 

 

モスタルボスニア・ヘルツェゴビナ)よりこんにちは!さとみです。

 

随分放っておいた当ブログでしたが、

 

現在、せっかく海外にいるので再開してみました。

 

ブログを書くことは自身の考えを整理することにも役立つので

 

細々と続けていきたいと思います。

 

 

さて、そんな今回は国際協力に関して書きます。

 

中でも、業界内でよく耳にするであろう”平和構築”について思ったことを書きます。

 

最初に改めて簡単に自己紹介をすると、

・学部4年で休学中

・トビタテ奨学金を利用してボスニア・ヘルツェゴビナへ1年間留学中

・同国内にあるスポーツアカデミー「マリモスト」でインターン中(サッカー指導・

運営)

・マリモストのコンセプトは”スポーツを通じた和解”

 

ということで、現在私は”スポーツ(特にサッカー)がいかに人々の和解に寄与するのか”を現場で学ばさせてもらっています。

 

 

私が滞在しているボスニア・ヘルツェゴビナは約25年前まで紛争のあった地です。

もちろん、まだまだ人々の傷は癒えていません。

それが故に、簡単に「みんなで協力しよう」などとは言えない状況があります。

 

なぜなら、それぞれの人が「身内がどこの誰に殺された」とはっきりと覚えている世代が社会を担っているからです。

 

それでもそんな状況に少しでも光を刺そうと奮闘している人々がいるのも事実です。

 

その1つの活動が、マリモストにはあります。

こちらのアカデミーでは民族や宗教に関係なく、子どもたちを集め共にサッカーをしています。

 

ただ、ここまでの話は他の国や地域でも似たような活動を耳にしたことがあるかもしれません。

 

しかし、私はマリモストには独特な価値があると思っています。

 

それは、人々が集まる理由がシンプルに”和解”ではないということです。

 

もちろん、マリモストの目指す最終的なゴールは”人々の和解”であることは間違いありません。

しかし、それは現地で浸透しているマリモストへの印象とイコールではありません。

 

純粋に、マリモストにある良い環境や良いコーチ、雰囲気が魅力的だから人が集まっているのです。

 

私は、ここが大きなポイントだと思っています。

 

なぜなら、”人々の和解”を目指して活動しようとすると

どうしてもそこにフォーカスしてしまったり、はたまたそれが売り出し文句になってしまうこともあります。

 

もちろん、そのような活動を否定するわけではありませんが

その仕組みでは本当にアプローチをしたい層には手が届かない可能性が高いと思っています。

 

しかし、マリモストのように、良い環境・コーチ・雰囲気など

和解には全く関係なく純粋に”良いモノ”を揃えるだけで自然と人は一つの場所に集まります。

 

実際に、マリモストでは広く広報活動をしなくても口コミだけでどんどん人が集まっています。

 

これは他地域、他国でもロールモデルとなり得る仕組みだと感じています。

 

ただし、スポーツそのもの自体に問題を解決するポテンシャルはないので

あくまでもスポーツはきっかけづくりに寄与するものだと捉えています。

 

現在、証明できているようにスポーツや音楽などの文化的なモノは人を集めやすい要素があるので

その先を見据えてこれからも活動していきたいです。

 

かなりシンプルにまとめましたが、また違う機会に現地の様子やそこで思うことについて書きたいと思います。

 

それでは、チャオ!(ここボスニア・ヘルツェゴビナでは会ったときも別れ際もチャオの一言でOK)